ニュージーランドにて生活するにしても、また観光などで滞在するにしても、車があると便利だなぁと実感する場面、多いと思います。オークランドやウェリントン、クライストチャーチなどの大きな都市でも、日本ほどの公共交通機関は発達していません。
ただ、都市部の駐車場事情はというと、人口が増え、観光などでの訪問者が増えてきていることなどの要因でずいぶん変わってきています。
ここクライストチャーチも例外ではなく、以前は、街に出かけて路上にすっと停めて、パーキングメーターにちょっとコインを入れて用事を済ませ、また次の目的地へ・・・なんていう気軽な移動ができる状況でしたが、近年はそうは行かなくなってきました。そんなのん気に構えていると、駐車場探しばかりで時間を費やす・・・ということにもなりかねません。
特に夏の観光シーズンなど、自分の目的地周辺の駐車場事情をある程度下調べしたほうが、断然スムーズに用事を済ませられること、多いと思います。
というわけで、そんなクライストチャーチ市内の駐車場事情を書いてみます。
駐車場と言ってもいろんな形態の駐車場がありますが、大まかには、
立体駐車場
平面駐車場
路上駐車
というところでしょうか。
それぞれで、料金設定、料金の払い方など違いますね。
まずは、どうやって駐車場を探すか、それからその使い方を駐車場の形態別に紹介します。
*追記: 2020年1月20日、スマホを使っての路上駐車の支払い方法について追記しました。
駐車場探し
パソコンなどで、事前に下調べをする
1. 市役所のホームページ
https://ccc.govt.nz/transport/parking/carpark/
これがすべてではありませんが、立体駐車場、路上駐車スペース、更地に至るまで地図から見つける事が出来ます。かなりの数の駐車場がウィルソンという会社が運営しているのがうかがえます。
それぞれの駐車場にカーソルを合わせてクリックすると、詳細が表示されます。写真は、Tuam Streetの路上駐車スペースの詳細です。
2 スマートビュー
https://smartview.ccc.govt.nz/#travel/parking
こちらも市役所の運営するページですが、中身はかなり詳細です。スマホのアプリはありませんが、このアドレスをスマホで開くとアプリの様に作動します。
スマホのアプリで検索する
特に実際に街に行ってから現在地に近い平面駐車場を探す時は、スマホが便利です。駐車場を見つけるだけでなく、その後支払いまで全部スマホで済んでしまいます。詳細は後述します。
1 パークメイト (ParkMate)
https://www.parkmate.co.nz/
2 パーカブル (Parkable)
https://parkable.com/
だいたいの駐車場の位置が分かったところで、実際に利用してみる
立体駐車場
日本の立体駐車場とほぼ似たようなシステムです。ほとんどの建物が、地震の為に建替えになり、以前に比べて明るくおしゃれに生まれ変わりました。また、電気自動車用スペースを備えたところもあります。以下、Lichfield Street car park Building (リッチフィールド・ストリート・パーキング)を例に簡単に利用方法を紹介します。
1. 入り口
ゲートのところで止まり、チケットマシンのボタンを押すと駐車券が出てきます。
自動で、車のナンバーが読みこまれています。
通路を上がっていくと駐車階へ。天井にあるライトが空きがあるかどうかの目印。
赤: 駐車中
緑: 空車
車を泊めたら駐車券は車に置いておかず、持って出かけます。
2 出庫
用事を済ませて戻ってきたら、車に戻る前に先に機械で支払いをします。
駐車券を挿入、金額が表示されたら、現金またはカードで支払います。
先ほどの駐車券が出てきますので、それを持って車に戻ります。
3 出庫ゲート
先ほどの駐車券がきちんと処理されていれば、ゲートの所にある機械に挿入する必要はなく、自動でゲートが開きます。
日本の駐車場と似てますね。
平面駐車場
地震の為に建物が取り壊しとなった土地の多くが駐車場に転向したため、随分落ち着いたとはいえ、まだまだ街の中には沢山のさら地の駐車場が散在しています。その多くをウィルソンという会社が運営しています。
それぞれの土地の持ち主や土地の利用規制が場所により違うため、運営形式も様々。カジュアル利用のみ、月極めのみ、又は両方OK,料金も時間単位のみ、1日料金のみ、又は両方設定してある、など、それぞれに確認が必要です。
利用方法は一般的にほぼ以下の様な手順です。
1 入庫
まずは駐車場へ入って、空いている駐車スペースに車を停めます。
それから支払となります。
2 支払
この支払方法に二通りあります。
- メーターの機械で払う
- スマホで払う
このどちらで払うかは、その駐車場によってまちまちです。
両方の支払い方法から選択できるようになっているところもあります。
2.1 メーターで払う場合
まずは自分の車の番号を入力します。
OKを押して出てきた画面で、自分が利用する予定の時間に合わせて、相当金額の現金を投入、又は、カード決済の場合はその金額を矢印を押して選びます。
画面上に、何時まで駐車できるのかが表示されるので確認します。
カード決済の場合は指示に従って決済します。
以上で、支払済みとなり、その相当時間駐車できます。
最近は、現金は使えずカードのみとなっているメーターも多いようです。
また、チケットレス、つまり、以前の様にチケットが出てきて、車のダッシュボードに置いておくというようなことはしなくてもいい事が多いようです。(チケットをダッシュボードに置くシステムを採用している場合は、メーターの仕様が異なり、車の番号を入力する必要はありません)
2.2 スマホで払う場合
スマホにアプリを持っていない場合、事前にダウンロードし、氏名や車の番号、クレジットカード番号などを登録します。該当のアプリの詳細などは、駐車場に掲示してあります。
アプリ上で、該当する駐車場を選び、画面上の指示に従って駐車開始。
用事が済んで戻ってきたら、同じくアプリ上で、出庫した旨入力。
該当分の金額がクレジットカードから引き落とされます。
スマホのアプリについて
宿泊ではAirBnB、またタクシーだとUberなどのシェアリングのシステムが駐車場においても例外ではなくなってきました。
自宅の駐車スペースや、保有する空地が駐車場として登録され、それを利用者とつなげる役割を果たしています。
スマホのアプリを利用する場合の最大の利点は、駐車した時間から出庫した時間までの料金が課金されるので、予定の時間より超過して利用し罰金を科せられる恐れとか、逆に予定より随分短い時間で済んだので払い過ぎた。。。。というような状況を避けられることです。
ここでは、主に先述の2社のアプリを紹介します。
パークメイト (ParkMate)
https://www.parkmate.co.nz/
こちらはウィルソンの関連会社です。ですので、赤いウィルソンの看板がある駐車場で、スマホのアプリでも支払可能なところは、このパークメイトを利用することになります。アプリ上で停めたい駐車場を見つけたら、現在地から駐車場までの道順も簡単に出てきます。
パーカブル (Parkable)
https://parkable.com/
こちらも基本的にはパークメイトと同様の機能を持っています。料金体系がシンプルで、たいていの駐車場が写真つきでわかりやすい体裁となっています。
自宅の駐車スペースをホストとして登録している割合がパークメイトより高いようです。停めたい駐車場を見つけたら、30分間予約をしてホールドすることができます。こちらも、現在地から駐車場までの道順が簡単に表示され、ナビで誘導してくれます。
路上駐車
ニュージーランドでは大抵の路肩は駐車可能なスペースです。それが、繁華街だと制限があったり、有料だったりします。という訳で、クライストチャーチも街の中では路上駐車はできるところの範囲が少なく、できても有料なところが多いです。
先述の市役所のホームページ(https://ccc.govt.nz/transport/parking/carpark/)を見るとわかりますが、繁華街の他、観光名所の付近が特に60分や120分の時間制限が設けられています。その他の場所も駐車禁止のところが多いようです。時間制限が設けられていても、それが有料かどうかは場所によります。標識を見て判断します。
駐車禁止の路肩は、歩道に沿って黄色の点線がつけてあります。
有料の場合は、近くのパーキングメーターで支払いをします。払い方は、先の「メーターで払う場合」とほぼ同じですが、メーターによってはテキストでの支払いを選択できるものもあります。
残り時間
あと、どのくらいの時間駐車できるのかは簡単に確認できます。メーターに自分のプレートナンバーを入れるだけ。スクリーンに残り時間が表示されます。
時間の延長
利用している駐車スペースの制限時間の範囲で、追加料金を払って時間を延長することができます。
駐車スペースの移動
路上駐車スペースは、同じ制限時間の別のスペースであれば、移動して残りの時間分駐車することができます。また、上記の要領で時間の延長もできます。
Parking Warden
先払いした料金を超えて駐車していないかどうかは、Parking Wardenと呼ばれる監視員が、データの入った機械を持って歩きながらチェック、違反している場合はチケットを切りますので、要注意です。
スマホで支払う
また、2020年1月22日より、スマホで支払が可能になりました。
クライストチャーチ市の発表によると、1年間試験的に導入し好評であれば続けるという事だそうです。
アプリの名称は、
「PayMyPark」
https://www.paymypark.com/
利用の方法には二通りあり、都度払い、もしくはアカウント登録して利用。
以下は都度払いの使い方。
まず最初のスクリーンで、エリア名称を入力します。
これは、パーキングメーターに掲示してあります。写真の例は、「H1」です。
同じ画面で、駐車する時間を選びます。下の緑の部分に金額が表示されます。
OKであれば、この緑の部分を押して、次のスクリーンへ。
車の番号を入力、レシートの有無を指示。緑のNEXT>のボタンを押して次のスクリーンへ。
クレジットカード番号を入力して下の緑の帯を押したら駐車開始です。
後どのくらい駐車時間が残っているのかは、わざわざパーキングメータまで戻らなくてもスマホで確認できます。また、駐車時間の延長もスマホ上でできます。
アカウント登録した場合は、駐車開始の入力から、駐車終了の旨の入力までの課金というオプションを選ぶことができ、その場合支払う料金に過不足がありません。また、取引手数料は残高をトップアップする時のみで、支払う用の都度支払う必要はありません。
その他、会社で登録してビジネス利用することもできるなどいろんな機能を備えているようです。詳細は、ウェブサイトで確認してください。
ここからは、市内の主な立体駐車場と2件の平面駐車場について少し細かい情報を記載します。
立体駐車場
Lichfield Street car park building (リッチフィールド・ストリート・パーキング)
住所: | 33 Lichfield Street |
入り口: | Lichfield Street(リッチフィールドストリート)側 |
駐車台数: | 805台(10台分電気自動車用スペース) |
時間料金: | 1時間2ドル80セント(午前6時から午後6時まで) |
1日料金: | $15 (最大24時間。 1回限り適用) |
夜間料金: | 60分 $2.50 最大料金$5 (月曜日から日曜日 午後6時~午前10時) |
営業時間: | 24時間 |
身体障害者用スペース: | 26台分(割引なし) |
周辺情報: | River Side MarketやCashel StreetやColombo Street近辺の繁華街に近く、また反対側には裁判所&警察署があります。また、病院用シャトル*の発着点でもあります。 |
*病院用シャトル | この駐車場は、病院(パブリックホスピタル)へのシャトルの発着地点です。病院内、又はその近辺も、なかなか駐車できませんので、この駐車場に駐車してシャトルを利用するのが賢明です。 |
The Crossing (ザ・クロッシング)
住所: | 71 Lichfield Street (バスインターチェンジの向かい側) |
入り口: | Lichfield Street(リッチフィールドストリート)側 |
駐車台数: | 634台 (うち電気自動車用スペース18台) |
時間料金: | 最初の120分定額2ドル。以降30分2ドル。最大料金1日16ドル。 |
夜間料金: | 最大料金6ドル(午後4時半以降入庫、翌日午前6時までに出庫) |
週末・祝日料金: | 週末・祝日に限り最大料金4時間まで6ドル |
営業時間: | 全日入庫午前6時30分から午前12時まで。出庫は24時間可能 |
身体障害者用スペース: | 13台分 |
周辺情報 | この建物にスーパーを始めショップが沢山入っています。付近では、大聖堂や映画館がすぐそばです。 |
Hereford St (ハーフォード ストリート)
住所: | 158 Hereford Street |
入り口: | Hereford St (ハーフォード・ストリート)側 |
駐車台数: | 580台分 |
身体障害者用スペース: | 16台分 |
基本料金: | 0分から30分2ドル、31分から60分4ドル、以降30分毎2ドル。最大料金12ドル。 |
早割料金: | 月曜日ー金曜日12ドル。午前5時半から午前9時の間に入庫、午後2時から午後8時までに出庫。 |
夜間料金: | 月曜日ー金曜日最大6ドル。基本料金中、最大料金が6ドルに。入庫午後6時以降。翌朝5時半まで有効。 |
土曜日および日曜日: | 最大6ドル。基本料金中、最大料金が6ドルに。翌朝5時半まで有効。 |
営業時間: | 午前6時から午後9時まで |
周辺情報: | ANZ Centre Shopping、The Crossing Shoppingなどショッピングに便利。 |
West End car park building(ウェスト・エンド・パーキング)
住所: | 48 Hereford Street, between Montreal Street and Cambridge Tce |
入り口: | Cashel St(カシェルストリート)側 |
駐車台数: | 680台分(うち20台分電気自動車用スペース) |
基本料金: | 0分から30分2ドル、31分から60分4ドル、以降30分毎2ドル。最大料金24ドル。 |
早割料金: | 月曜日ー金曜日 14ドル 入庫午前6時から午前9時、出庫午後8時までの場合 |
夜間料金: | 月曜日ー日曜日 最大6ドル 基本料金中、最大料金6ドルに。入庫午後6時以降。日曜日ー木曜日、翌朝6時まで、金曜日および土曜日、翌朝9時まで有効。 |
土曜日および日曜日料金: | 最大6ドル 基本料金中、最大料金6ドルに。翌朝6時まで有効。 |
営業時間: | 日曜日から水曜日:午前6時から午後10時まで。木曜日から土曜日:午前6時から午前12時まで |
身体障害者用駐車スペース: | 14台 |
周辺情報: | 博物館、ANZ Centre Shopping |
Art gallery (アートギャラリー)
住所: | 49 Gloucester St, Cnr Montreal & Gloucester St’s |
入り口: | Gloucester St (グロスター・ストリート) |
駐車台数: | 108台分 |
基本料金: | 30分1ドル。最大料金1日20ドル |
身体障害者用スペース: | 5台分(割引なし) |
営業時間: | 午前7時から午前12時まで |
SALT District car park building (SALTディストリクト)
住所: | Corner of Lichfield Street and Madras Street |
入り口: | Lichfield Street(リッチフィールドストリート)側 |
駐車台数: | 350台 |
料金: | 最初の60分3ドル、以降30分毎1ドル50セント。最大料金14ドル。 |
身体障害者用スペース: | 8台分 |
営業時間: | 24時間 全日入庫午前5から午後11時半まで。出庫は午前5時から午前12時まで |
平面駐車場
クライストチャーチの街の中には、かなりの数の平面駐車場が存在します。その中で少し特徴のある平面駐車場について以下に記載します。
Botanic Gardens car park (ボタニック・ガーデン・カーパーク)
Armagh Street の西の端が入り口です。272台分の駐車スペースがあり、午前8時から午後6時までの間、時間制限3時間、料金は無料で駐車できます。 夕方になるとゲートが閉まるので注意が必要です。11月から2月:午後9時、3月:8時半、4月から9月(夏時間非実施期間):6時半、9月から10月(夏時間開始後):8時半
この駐車場脇にエイボン川が流れており、直接ボタニックガーデンに入る橋がそばにあります。その他、アートセンターや博物館に行く場合もここに駐車するのが便利です。
GOOD SPOT(グッド・スポット)
https://www.facebook.com/GoodSpotNZ/
Gap Fillerという非営利団体が運営しており、集められたお金は、コミュニティのプロジェクトに還元されるのが特徴です。
場所は以下の2か所。
Good Spot Bedford: 入り口 122 Lichfield Street
Good Spot Civic: 入り口 192 Gloucester Street
料金は、1時間2ドル、1日(12時間まで)5ドル50セント、また、午後5時から翌朝8時半までの夜間料金5ドル50セント
パーキングメーターが2か所設置してあり、現金またはクレジットカードで清算。使い方は、先のメーター利用方法とほぼ同様です。
以上クライストチャーチの駐車場事情をまとめてみました。
特に地震の後、相当な被害を受けた道路の整備を余儀なくされたクライストチャーチ市は、これを機に地震前にデメリットだった点をできるだけ改善し、また、自転車専用レーンを積極的に導入した結果、駐車スペースの事情も大分変ってきました。
形態や料金設定などもどんどん多様化しています。
今後そんな変化に気づいた時には、可能な限り更新していきたいと思います。
街にちょっと出てみたくなった。。。
街の中の観光スポットは、「これで完璧!クライストチャーチおすすめ観光地リスト50& 地図」をご覧ください。
また、このサイトには「暮らしの便利帳」なるものが。オンライン上でわかりやすくクライストチャーチの「便利」を掲載しています。
是非覗いてみてください。
上記のコンテンツや情報においては、可能な限り正確な情報を掲載するよう努めていますが、情報が古くなったりすることもあります。また、全情報を翻訳転記したわけではありませんので、詳細はご自身でご確認ください。